平石 孝行TAKAYUKI HIRAISHI
自己紹介
私が弁護士登録した当時はいわゆるバブル経済の崩壊が始まった時期で、会社の再生や清算の仕事が多く、日々クライアントの資金繰りを確認しつつ、債権者との折衝、従業員対応、スポンサーとの協議に奔走する毎日でした。他方で、金融機関の不良債権処理の問題も表面化しており、日本においても金融再編が不可避の状況となっていました。
そこで、すでに金融機関の不良債権処理が一応収束していたアメリカで主として不良債権処理や資産流動化の手法などを実践的に学ぶために留学し、ロースクールの修士課程終了後はロサンゼルスの法律事務所で勤務する機会を得ました。
ロサンゼルスでは、一般的なコーポレート関連の仕事をする傍らUCLAの夜間コースに通い、弁護士資格を有するメジャー映画会社の副社長から映画関連ビジネス法務の実務を習得しました。そこでは、知的財産権のみならず、ファイナンス、パートナーシップ法、労働法、肖像権やパブリシティの権利など広範囲にわたり検証する必要があり、法律家としてビジネスにかかわる以上、特定の専門分野の知見のみでは到底対応できず、ジェネラリストとしての訓練が必須であると痛感しました。
帰国後は、資金調達側、ファイナンス側を含め多数の資産流動化案件にかかわり、様々な利害関係者の要請を調整しながら、前例に囚われずに創意工夫を重ね、法改正に対応した柔軟なスキーム構築に寄与しています。
また、従前の社会の常識を根底から変化させてしまうほどの技術革新が目を見張るほどのスピードで進んでいる今日においては、全く新しい視点で法律を駆使することが必要であり、そこは未知の領域です。新規ビジネスの開拓の需要に法律家がどこまで対応できるかが試されていると思います。
弁護士は、法律上、基本的人権の擁護、社会正義の実現、社会秩序の維持、高い倫理観を求められており、この使命を全うしつつ新たな領域にチャレンジし続けることを常に心がけています。
主な経歴
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埼玉県立春日部高等学校卒業
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慶応義塾大学法学部法律学科卒業
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第一東京弁護士会登録(44期)
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アメリカ合衆国コネチカット大学ロースクール修士課程修了
Pillsbury Madison & Sutro LLP(現Pillsbury Winthrop Shaw Pittman LLP) Los Angeles Office(~1997年)
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株式会社住信基礎研究所(現株式会社三井住友トラスト基礎研究所)客員研究員(~2002年)
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DAオフィス投資法人(現大和証券オフィス投資法人)監督役員(~2022年)
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慶應義塾大学法科大学院非常勤講師(~2015年)
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日本ヘルスケア投資法人監督役員(~2014年)
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一般社団法人国際食文化交流会監事(現任)
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株式会社デリバリーコンサルティング監査役(現任)