「美容医療の適切な実施に関する検討会」報告書
美容医療に対する国民の需要の高まりに伴い、美容医療を提供する医療機関が増加する中、厚生労働省は、美容医療に関する有害事象の防止等に向けた方策等について検討を行うため、令和6年6月から「美容医療の適切な実施に関する検討会」を開催してきました。
同年11月22日付で、同検討会によりまとめられた報告書が、厚生労働省のホームページで公表されていますのでお知らせ致します。
・報告書
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001337817.pdf
・報告書概要
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001337816.pdf
具体的な対応策として、美容医療を行う医療機関等の報告・公表の仕組みの導入、オンライン診療のルールの整理、医療広告規制の取り締まり強化等が掲げられています。
なお、医療業界においては、美容医療をはじめとする保険外診療への医師の流出が止まらない現状があり、これを是正する必要も唱えられています。
この点は、今回公表された報告書では議論の対象とはされていませんが、厚生労働省は、医師の偏在是正や事故の減少を目指すことを主眼とする対策を打ち出すこととしています。こちらについても動向を注視したいです。
弁護士 中 野 丈